【小沢氏秘書 第2回公判】(7)
《「ほかの政治団体への献金は?」。西松建設の元総務部長兼経営企画部長に対して弁護人が質問を繰り返した。西松建設側が他の複数の政治家にも献金をしていたことを証言させたいようだ。しかし、検察側は「本件と関係ない」と異議を申し立てる。検察側と弁護側の間で緊張感が高まるが、裁判長に却下された。弁護人が再び口を開いた》
[表]西松建設側から受けた資金提供側には小沢氏のほか二階派などがリストアップ
弁護人「記憶にある範囲で結構ですので、あなたが総務部長になって以降、どういう政治団体に献金をしていたのですか」
証人「献金はしていましたが、ここで団体の名前を言うのはいかがなものかと思います。政治資金収支報告書を見れば記載されていますので…」
《繰り返される質問。検察側が申請した証人から、思い通りの証言が得られない弁護人は、いらだった様子で声を荒らげる》
弁護人「そんな反抗的な態度では、いかんですよ!」
証人「ここで申し上げるわけには…」
弁護人「質問を変えますよ。小沢氏以外の政治家、あるいは団体に対しても、献金をしていたんですか!」
証人「管理本部長の決裁を受けて行ったものはあったかもしれませんが、細かいことは把握しておりません」
弁護人「では、大久保被告と会う機会についてですが、年にどれくらいでしたか」
証人「正式には献金の話のときに1回で、あとはパーティー等々であいさつをする程度です」
弁護人「1回というのは、年末ですね」
証人「12月に入ってからなので、年末だったと思います」
弁護人「そういう席やパーティーでですね、新政研(新政治問題研究会)や未来研(未来産業研究会)について、話題になったり、大久保被告に説明をしたことはありませんでしたか」
証人「誰かから聞かれたときには、OBがやっている友好団体で、政治資金収支報告書もきちんと出している、と(答えました)。社内でも外部でも、そういう説明をしていました」
弁護人「大久保被告にも伝えていたということですか」
証人「聞かれていれば、そう答えたでしょう」
《弁護人は初公判でも、新政研や未来研について「大久保被告はちゃんとした政治団体からの寄付の受領であると思っていた」と主張していた。この点は大久保被告側が無罪を主張する根拠の1つでもある。元総務部長兼経営企画部長から「同様の説明をしていた」との証言を引き出すことで、大久保被告が2団体を「ちゃんとした団体」と認識していたことを裏付ける狙いがあるようだ》
《続いて尋問は別の弁護人に変わった》
弁護人「先ほどの質問にもありましたが、平成9年の献金額について、西松建設から800万円、新政研から700万円というのは、記憶にありますか」
証人「『1500万円』と国沢(幹雄)=元西松建設社長=に言われ、数字を見せられて『そうですか』というくらいで、細かい記憶はありません」
弁護人「『西松建設』の名前が(小沢氏側への)献金元から消えた理由についてはご存じですか」
証人「詳しい事情は知りません」
弁護人「小沢事務所の要請ではないかどうかはご存じですか」
証人「私の記憶では、そうではないと思います」
弁護人「(12年から15年までの献金元として記載していた西松子会社)『松栄不動産』については、献金元から外れた記憶はありますか」
証人「国沢に言われて外したような記憶がありますが…」
弁護人「国沢さんから、その理由について聞きましたか」
証人「覚えがありません」
弁護人「新政研についてですが、あなたは設立当初からの会員だったのですか」
証人「そうだと思います」
弁護人「会員になってくれと言ったのは、××(新政研第代表の実名)ですか」
証人「おそらくそうだと思います」
弁護人「××から新政研はどういう団体だと説明を受けましたか」
証人「聞いたとは思いますが、思い出せません。アバウトな話で中身まで覚えていません」
《この弁護人は、証人の記憶があいまいなため、証言の信憑(しんぴょう)性が薄いことを印象付けたいのだろうか。弁護側の質問はこれで終了し、再び検察官が質問に立つ》
検察官「(12年に小沢氏関係団体『改革国民会議』への献金元として記載された)『グリーン開発』についてうかがいます。株主構成についてはご存じですか」
証人「職員と、職員OBだと思います」
検察官「職員とは、どこの職員ですか」
証人「西松建設の職員です」
検察官「株主の人選は誰が行っていましたか」
証人「わかりません」
《ここでいったん、検察官による質問は終了。今度は裁判官が質問する》
=(8)に続く
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弁護人「記憶にある範囲で結構ですので、あなたが総務部長になって以降、どういう政治団体に献金をしていたのですか」
証人「献金はしていましたが、ここで団体の名前を言うのはいかがなものかと思います。政治資金収支報告書を見れば記載されていますので…」
《繰り返される質問。検察側が申請した証人から、思い通りの証言が得られない弁護人は、いらだった様子で声を荒らげる》
弁護人「そんな反抗的な態度では、いかんですよ!」
証人「ここで申し上げるわけには…」
弁護人「質問を変えますよ。小沢氏以外の政治家、あるいは団体に対しても、献金をしていたんですか!」
証人「管理本部長の決裁を受けて行ったものはあったかもしれませんが、細かいことは把握しておりません」
弁護人「では、大久保被告と会う機会についてですが、年にどれくらいでしたか」
証人「正式には献金の話のときに1回で、あとはパーティー等々であいさつをする程度です」
弁護人「1回というのは、年末ですね」
証人「12月に入ってからなので、年末だったと思います」
弁護人「そういう席やパーティーでですね、新政研(新政治問題研究会)や未来研(未来産業研究会)について、話題になったり、大久保被告に説明をしたことはありませんでしたか」
証人「誰かから聞かれたときには、OBがやっている友好団体で、政治資金収支報告書もきちんと出している、と(答えました)。社内でも外部でも、そういう説明をしていました」
弁護人「大久保被告にも伝えていたということですか」
証人「聞かれていれば、そう答えたでしょう」
《弁護人は初公判でも、新政研や未来研について「大久保被告はちゃんとした政治団体からの寄付の受領であると思っていた」と主張していた。この点は大久保被告側が無罪を主張する根拠の1つでもある。元総務部長兼経営企画部長から「同様の説明をしていた」との証言を引き出すことで、大久保被告が2団体を「ちゃんとした団体」と認識していたことを裏付ける狙いがあるようだ》
《続いて尋問は別の弁護人に変わった》
弁護人「先ほどの質問にもありましたが、平成9年の献金額について、西松建設から800万円、新政研から700万円というのは、記憶にありますか」
証人「『1500万円』と国沢(幹雄)=元西松建設社長=に言われ、数字を見せられて『そうですか』というくらいで、細かい記憶はありません」
弁護人「『西松建設』の名前が(小沢氏側への)献金元から消えた理由についてはご存じですか」
証人「詳しい事情は知りません」
弁護人「小沢事務所の要請ではないかどうかはご存じですか」
証人「私の記憶では、そうではないと思います」
弁護人「(12年から15年までの献金元として記載していた西松子会社)『松栄不動産』については、献金元から外れた記憶はありますか」
証人「国沢に言われて外したような記憶がありますが…」
弁護人「国沢さんから、その理由について聞きましたか」
証人「覚えがありません」
弁護人「新政研についてですが、あなたは設立当初からの会員だったのですか」
証人「そうだと思います」
弁護人「会員になってくれと言ったのは、××(新政研第代表の実名)ですか」
証人「おそらくそうだと思います」
弁護人「××から新政研はどういう団体だと説明を受けましたか」
証人「聞いたとは思いますが、思い出せません。アバウトな話で中身まで覚えていません」
《この弁護人は、証人の記憶があいまいなため、証言の信憑(しんぴょう)性が薄いことを印象付けたいのだろうか。弁護側の質問はこれで終了し、再び検察官が質問に立つ》
検察官「(12年に小沢氏関係団体『改革国民会議』への献金元として記載された)『グリーン開発』についてうかがいます。株主構成についてはご存じですか」
証人「職員と、職員OBだと思います」
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by lz3hj59kj3
| 2010-01-20 14:30